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捕囚と鶏肉――バビロンではなく     大野南淀

アメリカ

には
アメリ
カ を 分かる
余地があるのだろうか?

八丈島に生まれた素朴な青年が石原吉郎を真似て作ってみた詩である。
いい詩である。
すごくいい詩である。
インテリはむしろ永井荷風やトクヴィルの影響をそこに認めるだろう。
だが、おれはむしろ
鶏肉を頬張る
アメリカ人の
頬の
アメリカへの
影響をそこに認めたいのである。

だが、諸君!
ペダルが逆向きに
回る。 ペダル
の上に自転車が、
革命を歌うものだろうか?(いやおれは口を開くまい)
クラリッサは 日記を
リッサという名で
つける。 消えたクラの方は、
日記の革表紙から
飛び出て 生きいている。 まったく
いつになれば就寝時間なんだろう、
くだらない話である。
牛がうんこをしている。
草からいきなり樫の木が育つだろう。

革命などに興味がないから、
おれは 生粋のベイビーである。
茶坊主になって、
そう セックス茶坊主ども
を横目に 保守的に 保守的に
ティーポットでコーヒーを作ってみた。
苦い。 クラリッサは片目を閉じる、
閉じなかった片目が
今度はリッサと鉢合わせる。
ペダルが正しい方向に、
回り始める。 実に愉快である。
クラ。 リッサ。 おやすみの呪文である。
そうでもしなければ、
明日の伐採作業で足が凍るだろう。
転がる丸太が足首を折るだろう。

D・H・ロレンスは、
アメリカ文学は子供の文学だ、
と激賞した。 心から。 すると、
アメリカ

には 煙たがられた。 それで、赤い月が出た晩にふと、
メキシコをアメリカと思うことにした。
アメリカにメキシコがなったら、
今度はアメリカが
大人になった。
これはテキサスではとても有名な話である。
簡単な話だ。
テキーラでステーキを焼けばいいのである。
そうして、草が燃える。
樫の木も燃えた。
牛のうんこは燃えず、
クラリッサは焼畑農業を学びそこなった。
コーヒーを淹れよう。
クラ。 リッサ。
長い時間がたった。
5年ぶりのあいさつにはこんな呪文がいいだろう。





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